B.フライキャスティングの意義 

 

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 フライフィッシングをはじめて見た人はロッドを振ってラインを前後に伸ばす動作について、「何をしているのだろう?」と驚くようです。

その動きは一般的な釣りのイメージとはかけ離れているため人に強烈な印象を与えるのでしょう。

実際にはやったことがなくても、「フライフィッシング」と聞いて“前後に”ロッドを振る動作を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか?

そして、その動作のおかげかフライフィッシングに対してかっこいいという印象を持っている方が多いようです。

もちろん、釣り人は格好をつけるためにその動作を行なっているわけではありません。

また、ただ漠然とロッドを振っているわけでもありません。

この動作はフォルス キャスト(False Cast)と呼ばれ、釣り人から離れたポイント(場所)にフライを正確に届けるために行なっているのです。

 このフライフィッシングの代名詞とも言え、かつフライキャスティングの中で最も重要なキャストの一つフォルス キャストについてこれから詳しく説明していきます。

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B.ラインの形を見てキャスティングを矯正する 

 素手でキャスティングをする場合、頼れるのは自分の力だけです。

ロッドを使わない(ロッドの力に頼れない)ので、自分の実力がそのまま毛糸の形になって現われると言っていいかも知れません。

 これが素手でキャスティング練習することのメリットです。
つまり、毛糸の形を見れば自分のキャスティングに足りないものがはっきりとわかるのです。

目で見て確認しながら毛糸の形を修正していけば、自然と自分のキャスティングも矯正されていきます。

そして、素手でループコントロールができるようになれば、キャスティングの力を増幅してくれるロッドを使う時にはもっと容易にキャストすることが可能になるのです

 自分に必要なものは毛糸の形が教えてくれています。

まずは、キャスティング中の毛糸の形(ループ)をしっかりと見ることを心掛けましょう。

 あなたのループは、タイトになっていますか?ワイド?オープン?それとも、クローズドですか?

大切なことは、そのループが自分の意思で形作られたものか否かという点です。

 毛糸が前方に上手く伸びていかないという人は、「とにかく毛糸を遠くへ飛ばそう」とか「思いきり投げよう」と力を込め過ぎていませんか?

そして、力めば力むほど毛糸は力を失っていないでしょうか?

 この時、床に落ちた毛糸の形ではなく、“キャスティング中の”毛糸の形(ループ)に注目して下さい。

何故なら、実際のキャスティングでラインが受ける空気の抵抗や風の影響は、室内で行なうこの練習で毛糸が受けるそれよりもはるかに大きなものだからです。

たとえこの練習で遠くまで直線的に毛糸を伸ばせたとしても、それが大きな弧を描いて床に落ちるようなキャストであれば望ましいものではありません。

このようなキャストでは、実際にフライフィッシングをする時、空気や風の影響を強く受け狙ったところにフライが落ちないからです。

 フライをポイントまで届けてくれるのはループの推進力(ラインがほどけていく力)ですよ

 それでは一緒にキャスティング練習を再開しましょう。

まず、毛糸の長さを一定にしてキャスティングすることからはじめます。

これは毛糸に載った力を分散させないためです。

 (第一章のAで述べた通り、「・・・ラインの長さを変えられるということが、フライキャスティングを上達させる上で大きな障害となり得る・・・」ため、ここではまず、長さの一定な毛糸に十分力を載せられるようになることを目指します。)

 毛糸の末端から60~70cmのところを親指を上にして軽く握ります。
これは、サムオントップ(The thumb on top)という実際にロッドを握るときと同じ握り方です。

 ロッドの握り方にはこの他インデックスフィンガーオントップ(The
index finger on top)やフリーリストグリップ(The free wrist grip)などがありますが、ここではフォルスキャストを上達させるのに最も適したサムオントップで練習することをお勧めします。

photo photo

 ポイントは力まずに軽く握るという点です。手首を固定してしまわないように注意します。そして、余った毛糸は床に垂らさずに反対側の手でまとめて持っておきましょう。

 次に、腕を大きく振って毛糸を前後左右に自由に動かしてみて下さい。

そして、どのような腕の動きをした時に毛糸が“直線的に”なるか確かめてみましょう。

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①ビギナーズラックのない釣り!? 

 フライフィッシングをはじめてすぐにたくさんの魚が釣れるということはあるのでしょうか?

「全くない。」とは言いませんが、残念ながらその確率はあまり高くありません

何故なら、フライフィッシングでたくさんの魚を釣るためには、まずたくさんの魚にフライを見せなくてはならないからです

 魚にフライを見せるとは、目の前に釣り糸を垂らしその先についたフライに魚が寄ってくるのを待つということではありません。

離れたところにフライをキャストして浮かべる・流す・引っぱるなどして魚に見つけてもらう(気づいてもらう)ということです。

魚がいてフライに興味を示せばバイト(魚がフライに喰らいつくこと)の可能性があります。

 しかし、魚がいなかったり魚がいてもフライに興味を示さなければフライを交換したりキャストする場所を変えたりします。

このようにフライフィッシングは、フライをキャストして魚の反応を見るということを繰り返し行なう釣りになります。

そういう意味でフライフィッシングはキャスティングができないと何も起こらない(始まらない)釣りと言うこともできるでしょう。

そして、できるだけ広い範囲をキャスティングによって探り、できるだけ多くの(食い気のある)魚にフライを見せることがよい釣果につながるのです。

 フライフィッシングは釣りをする場所と方法によって使用するタックル(道具)が異なる釣りです。

例えば、海や湖などでは広い範囲を探るのに適した長いロッドと遠投に適したラインを使います。

狭くて障害物の多い渓流では、取り回しのしやすい短いロッドとしなやかなラインを使います。

 また、釣り方が異なるということは、当然それに応じた技術が必要になります。

釣りをする場所に合ったタックルを使いこなし、釣り方に合った技術を駆使することではじめてたくさんの魚にフライを見せることができるのです。

 幸いなことに、タックルと釣り方が異なってもキャスティングの基礎は変わりません。

まずは、キャスティングの基礎をしっかりと固め、釣る場所や釣る方法に応じた個々の技術の習得を目指しましょう。

そうすればおのずと魚が釣れる確率は高くなっていきます。


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