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B.練習の目的

             ※ この練習は屋外で行う練習です。

 「バットセクションを使った練習」を実践してみると、ただの棒を振っているような感覚を持つかも知れません。

確かに、重さが非常に軽い毛糸をガイドに通して振ってもバットセクションはほとんど曲がりません。

しかし、この練習で曲がらないバットセクションを無理に曲げようとする必要はないのです

この練習の目的は、ロッドが曲がらない状態、つまり、ロッドの反発力をほとんど利用できない状態で、毛糸に力を上手く伝える方法を身に付けることです。

これは、言ってみれば「素手で行なうキャスティング練習」で学んだフライキャスティングの基礎を、フライロッドを使ってする“おさらい”になります。

 そして、ロッドが持つ反発力に依存せずにキャスティングができるようになれば、性能の違うロッドを使ってもそれに応じたキャスティングができるようになります。

鉄の棒とは違い、しなるように作られたフライロッドはたとえどんな物であってもその反発力がゼロということはありません。

したがって、パワーのないロッドを使ったとしても、その足りない力を補う術(すべ)を知っていれば問題なくキャストできるのです。

 また、ロッドの性能に左右されない(ニュートラルな)キャストのタイミングというものも身に付けられます。

そうすると、セクションをすべてつなげてキャストした時にそのロッドの個性がわかるようになるのです。

また、別のロッドでキャストしてみたならばロッドの性能は一本ごと違うということにも容易に気が付くでしょう。

そして、ロッドごとにキャストのタイミングを変えなければそのロッドが持つ本来の性能を引き出せないことが理解できるようになるのです。

 つまり、この練習はキャスティングの基盤作りと言えます。

この基盤が出来ていれば、自分にとって使っているロッドが相応しいものかどうかの判断(判断基準)も付くようになるからです。

 さらに、「バットセクションを使ったキャスティング練習」をすることの狙いはそれだけに留まりません。

ちょっときざな言い方かも知れませんが、この練習をすることで “ロッドと友達になること” ができるのです

フライラインと毛糸と使うラインの違いはあるにせよ、練習から実釣に近い形でロッドを握り、大胆にそれを扱うことに慣れておけば、いざフィールドに行ってロッドを握る時、その抵抗感・違和感は格段に小さくなります。

そして、練習で身に付けたことを実釣で試してみる、または、実釣で上手くいかなかったことを練習で復習してみるといったサイクルができれば最高です。

こうしたことを繰り返していけば、いつの間にか練習と実釣の区別がつかなくなっていることに気付くでしょう

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C.サイドキャストの効用

             ※ この練習は屋外で行う練習です。

 フライロッド(全長)を使ってキャスティングをする時、初心者の方が陥りやすいのがかなり前傾した角度でロッドを振ってしまうことです。

バックキャストでラインを後方高く跳ね上げ、フォワードキャストで水面に突き刺すようにキャストしてしまう。)

これは、頭上で起こっていることを確認せず勘だけに頼ってキャスティングしようとするからです。

確かに、長い棒状のものを持って特に意識せず前後に振ろうとすれば、
その角度が前屈みになるのは自然なことです。

しかし、フライキャスティングで厄介なのが、フォワードキャストの状態はバックキャストの状態と密接に関係しているという点です。

無意識にキャストが前傾していると、バックキャストでライン末端まで力が伝わりづらく、続くフォワードキャストでクローズドループができやすくなります。

結果として、ラインが絡まるなどのトラブルが発生しやすいのです。

 前後のキャストの状態を十分に把握した上でキャストの角度を前傾させるのであれば問題はあまり起きにくいでしょう。

何故なら、その場合、ロッドを振るのとは反対の手、すなわち“もう片方の手”で“ラインに強めにテンションをかけ、キャスティング中にラインがたるむのを防ごうとするからです。

 毛糸だけを使ったこの練習では、特に意識することなく前傾した角度でキャストしても毛糸が絡まるということはほとんどないかも知れません。

しかし、リーダーティペット、そしてフライを結んだ実際のキャスティングではよりライントラブルが発生しやすくなります。

はじめはフォワードキャストに集中することだけで手一杯だと思います。後ろを振り返りバックキャストの状態まで確認するのは難しいでしょう。

そこでお勧めするのがロッドを横に倒してキャストするサイドキャストの練習です。

サイドキャストであれば、フォワードキャストとバックキャスト両方の状態を無理なく確認できます。

そして、ループを左右対称に見ることができるため、頭上でキャスティングしている時には見つけにくいバックキャストの癖を見つけやすいのです。

キャスティング技術向上のためにはバックキャストの改善が欠かせません。

これからサイドキャストで自分のキャスティングの弱点を把握・克服しながらロッドの角度を徐々に立てていく練習をしていきましょう

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