③フォルスキャストは少ないほうがよい!? 

 フォルスキャストは調整のために行なうと言いました。

フライをポイントに正確に届けるため

 ○フライラインの“長さ”を調整する。
 ○   〃    “方向”を調整する。

 実は、この調整※実際の釣り場においてできるだけ少ない方がよいのです。その理由は、主に2つあります。

 a.ライントラブルを防ぐ

 フライフィッシングでは、キャスティングする時に空気の抵抗や風の影響を受けます。

そして、ラインを空中に保ち続けるフォルスキャストではその影響をより多く受けます。

つまり、フォルスキャストをむやみに続けることは色々なトラブルに繋がりやすいのです。

※フライフィッシングでは、フライラインとフライの間にリーダーという釣り糸(場合によってはティペットも)を連結させます。
 
 フライライン → リーダー → (ティペット) → フライ

このリーダーとティペットはフライラインに比べ軽くて細いためフライライン以上に風の影響を受けます。

 トラブルの例としては、

 ○風の影響を受けたライン同士が絡まる。
 ○木の枝などの障害物にフライを引っ掛ける。
 ○ラインの軌道が変わりフライが人に当たる。

このような状態になると釣りどころではありません。貴重な釣りの時間をこれらのトラブルを解決するために捧げなければなりません

 したがって、できるだけこの不安定な状態(フォルスキャストをしている状態)を短くすることで上記のようなトラブルの発生を少なくします。

 b. 魚に警戒心を与えない

 フライフィッシングでターゲットになる魚はいろいろいます。共通して注意することは魚を驚かせないということです。

魚は餌となる虫などに注意を払っているのと同時に、危険を及ぼす物に対して常に警戒しています。

特に、頭上から迫る気配に対してはとても敏感です。

魚の頭上にフライやフライラインを必要以上に落とすことは、魚を驚かせ警戒心を高めさせてしまうばかりではありません。

その行為は、時として魚がフライに対して反応を示さなくなるきっかけになることさえあるのです。

そうなると、そのポイントにいる魚を釣るのを諦めるか、ある程度時間を空けて魚が警戒心を解くのを待つ必要があります

 そうならないために、フォルスキャストの回数をできるだけ減らし魚に強い警戒心を抱かせないようにします。

 フライキャスティングの目的は、フライをポイントに届けることです。つまり、フライがポイントに届きさえすれば一つのキャストの役目は完了するわけです。

極端な事を言えば、一度のキャストでポイントにフライが届けばそれ以上キャストをする必要はありません。

 逆に、ポイントに届いてもいないのにキャストを終えてフライとラインを水面に落とし、再度それらを回収することのほうが魚への影響があります。

ここで大事なのは、キャストの回数ではなく正確さです。キャストは多過ぎても少な過ぎてもいけません。

フライラインの距離や方向が定まった時点でフォルスキャストは速やかに完了しましょう。

 実際、釣りの上手いフライフィッシャーマンは無駄なキャストをしないものです。

無駄なキャストが少ないということはライントラブルや魚に警戒心を与えることが少ないため、より魚を釣るチャンスが多いと言えるでしょう。

 ※上記に述べたことは実際の釣り場において原則になります。但し、フライを何度も流してはじめて反応する魚も中にはいます。また、練習ではキャストの感覚を掴むためにフォルスキャストを繰り返してみることも大切です。

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